奈良筆

奈良筆は、「日本の筆発祥の地」としての伝統を受けつぐ奈良みやげ。書道をやる人のおみやげにはうってつけです。筆選びやウィンドウショッピングの参考に、奈良筆についてご紹介。

「奈良らしい」特産品

奈良筆は、日本に筆づくりが伝わったころからの伝統を持つ、奈良の特産品の筆です。基本的な筆記具である筆が特産品というのは、いろいろなものの発祥の地=「はじまりの奈良」らしい、といえるでしょう。仏像の開眼にも筆を使うので、「仏教都市らしい名物」という一面もありますね。

見ているだけで楽しい多彩なラインナップ

ひとくちに筆といっても、いろいろな種類があります。大きさも、毛を取る動物の種類もいろいろ。人の背丈ほどもある筆や、鳥の羽毛を使ったカラフルな筆、軸に彫刻や模様をほどこした観賞用の筆などなど、用途によって本当に多彩な奈良筆がラインナップされています。歴史の長さが、この幅広さを生んだんでしょう。

奈良筆を売っているお店には、製造直売しているところと、お店を持っていないメーカーの筆を扱っているところがあります。どこのお店も、まあたくさんの種類の筆が並んでいて、興味ある人は見ているだけで楽しめるでしょう。書道をやっていなくても、興味深く感じるのでは。

空海が伝えた?日本の筆のはじまり

奈良筆の歴史は、空海が中国で学んできた筆の作り方を、大和の国の坂名井清川という人に教えて作らせたのがはじまり、といわれています。これがそのまま、日本の筆づくりのはじまりでもあるわけです。平安時代に、京都の朝廷から唐に遣わされた空海が、京都ではなく奈良に伝えた、というのが興味深いところ。

奈良筆は、奈良墨と同様「工芸品の奈良みやげ」の代表格。書道をやる人もそうじゃない人も、食べ物ではない「一生モノの奈良みやげ」として、検討してみてはいかがでしょうか。

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