青丹よし

青丹よしは、古都奈良が誇る由緒正しいお茶菓子。高級ですが、そのぶん出どころは確か、といえるでしょう。由緒正しいおみやげを探したいときの参考に、青丹よしについてご紹介。

とても上品な高級お茶菓子

青丹よしは、最高級砂糖として知られる和三盆糖を、米粉に混ぜて作った落雁です。細長く短冊の形に切ってあって、色は緑とピンクの2色。

材料が単純なこともあって、味に特徴はありませんが、とにかく和三盆糖の上品な甘さが印象的。絶妙な口溶けも魅力です。味がシンプルなので、お菓子として食べるものというよりも、茶道で出すお茶菓子として作られたもの、という感じがします。

東向通り周辺にお店あり

駅前アーケードの東向通りとその周辺には、和菓子屋がけっこうあって、青丹よしを扱っている店も多いです。色が2色なところなど、基本的にはどの店も同じですが、文字の「浮き彫り」や模様など、ちょっとしたところで各店オリジナリティーを出しています。高級お茶菓子だけあって、2枚で300円とか、6枚1000円など、いいお値段。

古都らしい名前と由緒正しい由来

「青丹よし」という名前は、和歌の世界で奈良をあらわす枕詞(まくらことば)から来ています。万葉集の
青丹よし 奈良の都は 咲く花の 匂うが如く 今盛りなり
という歌が代表例。高級お茶菓子らしい、古都の香り漂う名前ですね。

この名前を付けたのは、有栖川宮だといわれています。もともとは、真砂糖(まさごとう)という名前の白いお菓子で、皇室とつながりが深い法隆寺や中宮寺の御用菓子だったとか。それを有栖川宮が食べたとき、名前と色をアドバイスして、今の名前と色になったといわれています。

青丹よしは、この上ない由緒正しさと上品さが持ち味の奈良みやげ。茶道をやっていたり、上質なものを求める人は、検討してみてください。

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