興福寺

興福寺は、駅や市街地からいちばん近い、アクセスのいいお寺。オープンで親しみやすい境内には、有名な五重塔をはじめ、国宝建築や仏像など見どころも多くて、なかなか充実したスポットです。「五重塔しか見なかった」とならないよう、見にいく前にチェック。

猿沢池(さるさわのいけ)

興福寺の境内に入る前に、ちょっと立ち寄りたい猿沢池は、境内の南側にあります。着いたら、興福寺とは反対の南側へ。そうすると、池越しに五重塔を眺められます。奈良を代表するいい景色です。昼間もいいし、夜のライトアップした五重塔もまた絶品。

いいスポットですが、興福寺の境内より人も少なくて、のんびりしたムードが漂っています。奈良のおおらかさを実感できるスポットです。

五重塔

奈良のシンボルともいえる有名な建物。同じく有名な京都・東寺の五重塔より少し低いですが、ドッシリとした立派な塔です。室町時代に再建されたもので国宝。猿沢池越しに眺めるのも絵になりますけど、真下から見上げると、また迫力があっていいものです。

室町時代に再建されるまで、5回も火事になったとか。それでも再建されてきた、というところに、昔の人の五重塔に対する思いの強さを感じます。

東金堂

五重塔のとなりにある建物。おおらかで、いかにも奈良らしい雰囲気をかもし出しています。これも室町時代の建物で国宝。興福寺の国宝建築のなかで中を拝観できるのは、ふだんはここだけです。奈良らしい雰囲気は、奈良に多い「寄棟(よせむね)造り」という屋根のスタイルから来ています。

南円堂

五重塔や東金堂から西のほうに行くと、建物が集まっている一角があって、その中心にあるのが南円堂。西国三十三ヶ所の1つになっていて、札所めぐりの人などでにぎわっています。朱塗りの鮮やかなお堂は、八角形の「円堂」というスタイル。他のお寺ではなかなか見かけない形で、鮮やかな色とあいまってエキゾチックな感じがします。

国宝館

東金堂の北側、ちょっと奥まった感じのところにある建物。まわりの建物に合わせたかっこうになっていますが、鉄筋コンクリートでできた新しい建物です。その名のとおり、国宝の宝庫である興福寺の文化財を見られます。

なかでもいちばんの見ものは、有名な阿修羅像。6本の腕と、愁いを秘めた表情が魅力です。他にもいろいろ貴重な仏像などがありますが、阿修羅像を見るだけでも、入館料を払って入る価値はあるでしょう。

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