春日大社は、朱塗りの建物の雰囲気と灯籠が魅力の、深い緑に囲まれた神社。奈良公園のいちばん奥にあって、興福寺や東大寺とは全然違った、雅やかなムードに浸れます。定番の見どころと、見落としがちな必見スポットをチェック。
南門
春日大社への長い長い参道を歩いていくと、神社らしい建物が増えてきて、やがて着くのが朱塗り鮮やかな南門。2階建ての立派な門です。拝殿や本殿ではなく「門」ですが、あまりに立派だし、きれいなので、写真を撮る人が多いところ。たしかに絵になります。
南門から両側に、これまた朱の鮮やかな回廊が伸びて、春日大社の「メインエリア」をぐるっと囲んでいます。雅やかな貴族文化の世界への入り口、といったところ。
中門・本殿
南門を入ると、正面にお参りをする建物(幣殿・舞殿)があって、そこから右奥の高いところに見えるのが中門。一見、本殿のように見えなくもないですが、本殿は中門の奥にあります。同じ形の建物が4つ並んでいるユニークなもの。春日大社には重要文化財の建物がたくさんありますが、国宝なのは本殿だけ。
幣殿・舞殿のところからだと、本殿は見えません。横で拝観料を払うと、中門の前まで行けて、本殿を見ながらお参りできます。
石灯籠・釣灯籠
春日大社といえば、なんといっても灯籠が有名です。春日大社へ続く長い参道の両側には、春日大社に近いところほどたくさんの石灯籠が並んでいます。その数、なんと2,000個。また、本殿エリアを囲む回廊には、釣灯籠がいっぱいぶら下がっています。模様や家紋、文字などが透かしになっていて、なかなかおしゃれ。これも1,000個くらいあるとか。
1年に2回、節分とお盆に「万燈籠」という行事があって、合計約3,000個の灯籠全部に灯がともります。幻想的な眺めを楽しみたいところ。
若宮神社
春日大社へ行ったら、若宮神社にも忘れずお参りしましょう。南門手前の道の奥にあります。この道には、特にたくさんの石灯籠が並んでいて壮観です。
若宮神社の本殿は、春日大社本殿と同じ「春日造」。こちらは無料で、しかも間近でよく見えます。手前には、神楽殿という雰囲気のいい建物もあって、重要文化財です。他にも、めずらしい「夫婦大国社」や「若宮15社めぐり」など、けっこう充実しています。